ベア実現と初任給引き上げをめざす決議 いざなぎ景気を超す景気拡大が、すすんでいるといわれています。しかし、私たちには、その実感はありません。企業の業績の回復はすすんでいるのに、それが労働者へ還元されてきていないからです。 とくに、銀行、信金・信組業界では、多くのところで10年前後に渡ってベアゼロに抑えられ、労働者はガマンを強いられてきました。成果主義賃金導入に伴い、賃下げが行われたところもあります。臨給・一時金も大幅に引き下げられ、若干回復傾向にあるものの、いまだに低い水準に抑えられています。他方、定率減税の廃止や社会保険料の引き上げで、毎月の賃金から差し引かれる金額は増える一方です。金融労連の「職場と生活アンケート」では、生活が「苦しい」「やや苦しい」が合わせて 70.5%にのぼっており、9割の人が1万円以上の賃上げを要求しています。今年こそ、ベアの実現が求められています。 初任給についても、多くのところで10年以上据え置かれたままです。厚生労働省の調査によると、昨年の平均初任給は、高卒154,400円、短大卒168,400円、大卒196,200円となっています。銀行の大卒が多くのところで174,000円になっていることに見られるように、一部を除き銀行、信金・信組の初任給は、相場から2〜3万円以上下回っています。その中で人材確保のため、大手銀行でも初任給を引き上る動きが出てきています。 経営側は、人件費削減のため、臨時やパート・嘱託・派遣社員など、低賃金の非正規労働者を増やし続けています。多くの非正規労働者は、正規と同様の業務をこなし、職場でなくてはならない存在になっているにもかかわらず、低い賃金に抑えられています。均等待遇をめざし、非正規のなかまの時給アップが必要です。 金融労連は、このような中、07春闘の賃上げ要求基準として、「誰でも1万円以上、時給100円以上、初任給1万円以上の引き上げ」を決定しました。10年以上にわたるガマンの連続はもう限界です。アキラメでは未来は切り開かれません。銀行、信金・信組に働くすべての仲間に、ベアの実現と初任給の引き上げ、非正規労働者の時給のアップをめざして、07春闘に立ち上がるよう呼びかけるとともに、金融労連はその先頭に立って奮闘するものです。 以上、決議します。 2007年2月3日 金融労連第1回中央委員会 |
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